【福岡県立美術館】鑑賞の冊子『作品との対話』から、美術館での過ごし方のヒントをもらう

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先日、福岡県立美術館の「宝物のような日常」展を訪れた際に、「鑑賞の冊子『作品との対話』をもらいました。

美術館でこのような冊子をもらうのははじめてで、中を見るまでは「鑑賞の冊子って何?」と不思議に思っていたのですが、鑑賞のヒントになりそうなことがたくさん詰まっている、とっても素敵な冊子でした。

展示会のレポート記事でも少し紹介したものの、展示会の内容紹介がメインとなってしまいあまり詳しく書けなかったので、ここで紹介したいと思います。

鑑賞の冊子『作品との対話』について

鑑賞の冊子『作品との対話』は、2021年1月20日〜2月11日に大牟田文化会館で開催された、「移動美術館展 おおむたアートミュージアム」で配布されたものです。

タイトルの通り、冊子内には作品を鑑賞する際のヒントとなるような言葉が複数掲載されています。

ページを開くと、

「ここに記された言葉はひとつのきっかけとして、心穏やかに美術館賞をお楽しみください。」

との言葉が書かれ、冊子は作品の前で開きやすいよう、大きすぎないサイズで作られていました。

内容をすべて紹介すると冊子を手に取った際の楽しみが減ってしまうと思いますので、ここでは特に印象に残った言葉を2つ、紹介したいと思います。

急ぐと見落としてしまう
立ち止まってゆっくりとみる
そういう時間をすごしてみる

この言葉を見たとき、「何かをゆっくりと見る」ことを思い出させてもらったような感じがしました。

誰もが常に忙しく過ごしている現代社会では、”立ち止まってゆっくりと何かを見る”ことが少なくなってしまっていると感じています。

美術館という、「鑑賞者と作品しかない限られた空間」にいる時くらい、色々なことを忘れて、立ち止まってゆっくりと過ごしていい。そんな風に言われているような気持ちになりました。

あなたがふと立ち止まる
向こうがわから声が聞こえる

この言葉は「宝物のような日常」展を訪れた際に、とある作品の前で開いてから、ずっと印象に残っているものです。

ここで言う「向こうがわ」とは絵(作品)ですので、当然ですが声が聞こえてくることはありません。

しかし作品の前に立ち止まり、じっと見つめていれば、何かが聞こえてくるように感じることがあります。

例えば「宝物のような日常」展に展示されていた「蓮池荷風」を見つめていた際は、蓮の花が風でそよそよと揺れる音や、どこかにひそんでいた虫が奏でる音などが、聞こえてくるような気がしました。

鑑賞の冊子『作品との対話』は、美術館での過ごし方が分からないと感じている人に特におすすめ

鑑賞の冊子『作品との対話』は、美術館によく行く人だけでなく、美術館での過ごし方が分からないと感じている人にもおすすめしたい冊子です。

「宝物のような日常」展は、5月23日まで開催しています。
同展を訪れた方は、この機会に冊子をぜひ手に取ってみてください。

展示会の感想については、以下の記事で紹介しています。