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「なんだか最近目が痛い」「夜になると目がしょぼしょぼする」こんな風に感じたことはありませんか?
現代社会はスマホやタブレット・PCと様々な電子機器に囲まれています。
朝起きてスマホを見て、会社へ行ってPCとにらめっこ、帰宅後もTVやタブレットで動画を見るなど、一日中何らかの液晶画面を見続けている方も多いのではないでしょうか。
かくいう私もそのうちの1人。執筆や調べ物・打ち合わせと一日中スマホやPCが手放せません。
以前から眼精疲労を感じていたものの、放置していたところ今年の春頃に、目の痛みでほとんど仕事ができないほどに…!
一日中画面を見続けている現代人にとって、眼精疲労は他人事ではありません。
そこで今回は、私が実際に眼精疲労の治療を受けた経験から、福岡市早良区にあるたける眼科の吉村たける先生に、眼精疲労の治療と対処法についてお話を伺ってきました。
「アコモレフ」を使った眼精疲労の検査と治療の内容
「眼精疲労の改善」と聞くと、市販の疲れ目対応の目薬をさしたり、目にホットタオルを乗せたりするイメージがあるかもしれません。
また「そもそも、眼精疲労に検査なんてあるの?」と感じている方も多いかと思います。
しかし眼精疲労は眼科で検査を行い、原因を明確にして、適切な治療を行うことが重要なのだそう。
ここでは私が実際に体験した、「アコモレフ(調節機能解析装置)」と呼ばれる機械を使った、眼精疲労の検査について紹介します。
「アコモレフ」を使った眼精疲労の検査の流れ
眼精疲労の検査には、「アコモレフ」と呼ばれる専用の機械を使用しました。この機械は、目の筋肉の緊張具合を可視化できるものです。
目には「毛様体」と呼ばれる筋肉があり、近くを見続けることでその毛様体が緊張すると、目の疲れや痛みなどを感じやすくなるそうです。
ちなみにアコモレフの外観は以下の画像のようなもので、眼科によくある「顎を乗せて中を覗き込む機械」を想像するとわかりやすいかと思います。
検査の流れは以下の通りで、検査は機械の中の画面に写っている花火を覗き込むだけ。
痛いことなどはまったくなく、片目1〜2分程度ですぐに終了しました。
ちなみに検査結果は、以下のようなカラーのグラフで表示されます。
検査後はこのグラフが診察室の大きなモニタに表示されるので、先生と一緒に確認しました。
上記のグラフは
- 左側:遠くにピントをあわせた場合
- 右側:近くにピントをあわせた場合
となっており、赤と緑で塗り分けられています。
緊張は赤色で表示されるため、たとえばグラフの右側が赤い色で表示されている場合は、近くのものを見る筋肉が緊張していることがひと目でわかります。
私が検査を受けた際も、右側が真っ赤に…!
いくら「目の筋肉が緊張している」とは聞いても、実際にどうなっているかを確認する術はありません。
ただこの検査を受けると緊張具合がひと目でわかるので、自分の目の状態に危機感を覚えた瞬間でした。
「アコモレフ」を受けた後の眼精疲労の治療内容
検査を受けた後は、眼精疲労を改善するために何をしたら良いかのお話を伺います。
私は処方された目薬をさすだけでなく、なるべくデジタルデバイスを使わない「デジタルデトックス」を行うことで、近くを見る機会をできるだけ減らすようにしました。
ちなみにデジタルデトックスを試してみたところ、眼精疲労の改善以上の効果を得られることができ、新しい大きな発見となりました。
詳しくは以下の記事で紹介しているので、これから試してみたい方はよろしければ参考にされてください。
他にも教えていただいた、「20-20-20ルール」も意識するようにしています。
「20-20-20ルール」とは、「20分近くを見たら、20秒遠くを見る」というもの。最後の「20」は20フィートからきており、これはmにすると5〜6mになります。
集中してしまうとなかなか難しいものの、仕事の合間になるべく遠くを見ることで、目の疲れ具合が少し和らいでいるように感じています!
座りっぱなしもよくないですし、少し立って遠くを見る時間をつくることが重要なのかもしれませんね。
眼精疲労はなぜ治療をした方がいいの?眼科の先生に聞いてみました
ただそうは言っても、「目の疲れくらいで病院に行くのはちょっと…」と感じる方も多いかもしれません。
では、なぜ眼精疲労は病院で検査や治療を行った方がよいのでしょうか。最後に、眼精疲労や検査について先生に伺ったお話を紹介します。
そうですね。やはり現代の人はPCやスマホなど近くのものを見続けることが多いので、眼精疲労の患者さんは多いです。
また最近は子どもの眼精疲労の患者さんも多く見られます。
コロナ禍の影響もあり、授業でPCやタブレットを使う機会が増えているようです。
家でもTVを見たりゲームをしたりすることが多いこともあり、目が疲れているようですね。
検査をした方がよい理由は、眼精疲労の原因がわかり、適切な治療ができるためです。
眼精疲労の原因は、近くのものを見続ける以外にも、コンタクトレンズやメガネの度数が合っていないことも含まれます。
そのため一度眼科で詳しく検査をすることで、眼精疲労の原因を明確にし、適切な治療を行うことができるのです。
また眼精疲労の検査をすることにより、初期の緑内障などの、自覚症状のない目の病気が偶然発見されることもよくあります。
原因が明確になり、目の病気の悪化を防げることも検査を行うメリットだと考えています。
眼精疲労の治療は、
- 症状にあった目薬を処方する
- 目にあった度数のメガネやコンタクトレンズをすすめる
- ドライアイの治療を行う
などがメインとなります。
現代ではドライアイに悩む人も多いですが、ドライアイも眼精疲労の原因の1つになります。
また「両目の動きが共同せず微妙なずれがある」「近くを見るときに適切な寄り目ができていない」といった、眼位の異常も眼精疲労の原因となります。
そのため機械による検査だけでなく、眼科検査のエキスパートである視能訓練士が眼位の検査を行うことで、眼精疲労の原因を明確にすることもできるのです。
原因がわかれば、その人にあった適切な治療ができますので、目の疲れに関するお悩みが解消されやすくなりますね。
また処方した目薬をさしてもらうだけでなく、なるべく遠くを見たり、液晶画面を見続ける時間を減らしたりすることも効果的です。
導入したきっかけは、比較的若い世代の人が多い場所に開業したので、眼精疲労でお悩みの方も多いのではと考えたためです。
開院の準備をしているときにこの機械の存在を知って、導入を決めました。
眼精疲労に悩む人は多いですが、なかなか患者さんに目の状態をわかってもらうことは難しいと感じています。
しかしこの眼精疲労を可視化できるアコモレフという機械を使い、データを一緒に見てもらえば、納得して治療を受けてもらうことができるようになりました。
当院ではモニタに検査結果のグラフを映し出して、その画像を使って説明するので、患者さんから「わかりやすい」と言っていただけることもあります。
何かよくわからないまま治療を受けるよりも、やはり納得して受けてもらった方が良いと考えているので、アコモレフを導入してからより説明しやすくなったと感じています。
目の痛みなどの症状が出ている人はもちろん、やはり一日中近くのものを見ていることが多い方には受けていただきたいですね。
眼精疲労は、市販の目薬をさしてもあまり改善しないケースも多いです。
これ以上目の状態を悪くしないためにも、目の疲れが気になっている場合はぜひ受診してもらいたいと考えています。
眼精疲労でお悩みの場合は眼科での検査がおすすめ
今回は、眼精疲労について吉村たける先生にお話を伺いました。
日々様々なデジタルデバイスを使うことで、知らない間に目を酷使してしまっている方も多いかと思います。
眼精疲労が気になっている方は、ぜひ一度検査を受けてみてください。