『大人の教養としてのアート入門』を読んで、美術史を学ぶ難しさを改めて感じる

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先日Kindleで、『大人の教養としてのアート入門』を読みました。

この本はタイトルの通り、「美術にちょっと興味があるけれど、何から学べばいいのかよく分からない」と感じている人向けの本です。

美術史って日本史や世界史と比べると馴染みがないし、美術史という言葉自体知らない人も多いのではないかなと思います。そもそも、美術史について知らない人が美術史の本を手に取る機会ってないですよね。

その点この本は「アート入門」と書いてあるだけあって、抑えておきたいポイントと流れをさらっと解説していて、アート初心者さんも読みやすい印象を受けました

アートの入門書を読むのははじめてだったので、どんなことが書いてあるのかなと思い読み進めると、

実際のところ、印象派という言葉を知っているだけでもバッチリです。

『大人の教養としてのアート入門』第1章

第1章からこんなことが書いてあったのでびっくり。

え!?と思ったものの、第2章からはちゃんとルネサンスについての説明があってちょっと安心してしまいました。(ルネサンス以降は印象派まですっ飛ぶのですが)

第1章で「印象派って言葉知ってるだけでもOK」って書いてあったら、ちょっと読むハードル下がりますよね。

説明の流れはやや強引なものの、レオナルド・ゴッホ・セザンヌ・ピカソなど絵画について詳しくない人でも分かる画家をメインに解説を進めているので、「こんな画家知らんし、よくわからん」みたいなことにはならないかなと。

一方日本美術は、北斎と仏教美術についての解説がメインで、西洋美術よりはやや丁寧な印象を受けました。

西洋美術・日本美術の両方の美術の根本部分がなんとなく分かるようになっているので、「美術の流れが気になるけど難しい本はちょっと」「そもそも北斎とかピカソって何が凄いの?」って感じている人におすすめです。

ただ読んでみて思うことは、美術史を勉強するのってやっぱり難しいなぁってことです。
日本史や世界史って、学校で簡単な流れから何度も勉強するうちに、自然と流れが頭に入ってくるようなところがあると思うのですが、美術史ってほとんど学校では学ばないので。

資料集のおまけ的に扱われることも多いですし、日本史専攻/世界史専攻だったからといって、日本美術/西洋美術の流れまでバッチリ理解できるかと言えば、そうではないと思うのです。

なので歴史を頭に入れつつ、美術がどのように変化していくのかについて理解するのは、そこそこ難しいことだなと改めて思いました。
やっぱりどちらも切り離して考えることは難しいですし、美術史って名前の通り美術の歴史なので、一回流れを頭に入れておくだけで作品について理解しやすくなることも多いのではないかと。

そういった意味では、入門書というか、興味を持つためのきっかけづくりとしては凄くよいのかなと感じました。「Kindle Unlimited」の対象となっているので、気になる方はぜひパラッと読んでみてください。